ヒツギ









 『僕』という自我は心の中の箱の中
 立方体の箱の中
 真白な壁が四方を取り巻き 僕を追い詰める
 責め立てる

 誰かに助けを乞っても
 声はただ真白の壁に反響するだけ

 その反響した声が
 『僕』という心を壊すだけ

 消えることなく反響するソレが
 絶え間なく『僕』に罅を入れていくだけ

 『助け』などくるはずがない



 
 パラパラ きりきり 
 心の破片が落ちていく
 削られて 砕けて ぼろぼろになった『僕』の心が
 落ちていく

 砕けて 粉々に成っていく
 もう 戻らない 戻れない 戻らない




 嘲笑が 反響する
 侮蔑が 反響する
 
 言葉が すべて 反響する

 消えない 消えない 消えない
 消えて 消えて 消えて

 『僕』という心が壊れる前に
 すべてが粉々に砕けてしまう前に

 僕は 『僕』は 救われたい

 



 『僕』は救われなかった




 僕という器の中の 『僕』という心の中で小さな黒い参列が出来ていた
 僕の中の『僕』の葬式
 ヒツギの中に収まった 小さな小さな小さな削られて砕けてぼろぼろになって灰になった心

 ああ
 もっと『君』に早く逢えていればよかった

 今更 後悔 遅い かな

 さよなら『僕』











                                                                                          (c)POT di nerezza A.Y I.A H.K  
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