殴る両手は自身の痛み











 守れなかった 守れなかった
 守りたかったのに 守れなかった

 不甲斐ない 情けない 悔しい

 なんて みじめなんだろう

 君の心は酷く傷ついていたのに
 君は笑っていて
 助けてあげようとしたけど
 拒まれて

 あの時意地でも助ければよかった

 そうすればこんなことにならなかったのに

 不甲斐ない 情けない 悔しい

 なんて 愚かなんだろう

 君の身体はこんなにも傷つけられて
 それでも君は笑っていて
 助けてあげられなくてゴメンと謝った
 でも 君は笑っていた

 あの笑顔の意味がボクにはわからない

 わからないよ 何故笑うの?

 不甲斐ない 情けない 悔しい

 君を傷つけた奴を殴っても仕方ないことくらい
 わかっているよ
 でも 許せない
 自分が こいつが
 殴る両手には いつしか赤い血が滲んで 相手の涙で濡れていた
 こいつも痛いだろうけど
 自分も痛い

 壁を殴りつけた
 血が壁についた
 とても 痛かった

 不甲斐ない 情けない 悔しい

 君を助けられなかったということが
 君を救えなかったということが
 君を傷つけてしまったことが
 君を守れなかったことが

 なにより ボクの心に痛かった












                                                                                          (c)POT di nerezza A.Y I.A H.K  
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