〜狂気〜




「愛してますよ。サフィール」


昔の名で呼ばれた。
愛してると言ってもらえた。


「貴方は私のものです」


幸せ。
すごく嬉しい。


「愛しています」


わかってますよ。
私もです。


「サフィール」


でもジェイド、貴方は狂っています。
血の匂いがしますね。
目隠しをされてても、鼻はききますから。
殺したのでしょう?
みんな、殺してしまったのでしょう?


「ジェイド……」


私の心をあげました。躯をあげました。


「…愛しています…」


形じゃ足りなかったんですか?
言葉でも駄目ですか?


「サフィール……」


…キスされました。
優しいキスを。


「貴方は私のモノです。」
「…はい。」
「私だけのモノです。」
「そうです。」


ピオニーも死んでしまったんでしょうか。
少し淋しいです。
いったい、どうしたらジェイドは満足するのでしょう?


「……サフィール…」


ジェイドが私の耳に、低く、甘く、そして残酷に囁く。
『私に殺されてください。』と。


「…え…?」
「私だけのモノになってください。」
「何を言ってるんですか?私はもう、貴方のものですよ?」
「まだ足りません。私は貴方の全てが欲しい。」
「……」
「心も躯ももらいました。でも、まだ足りない。まだもらってないのは…」
「命、ですか。」
「はい。」


悪くない、そう思った私も、狂ってるでしょうか。
アナタの望むように、してほしい。


「…殺して下さい。ジェイド。」
「…。」
「私のすべてを、貴方のモノにしてください。」


ジェイドの温かい手が、目を覆った布に触れました。
そして、そのまま目隠しがとられます。


「…あぁ…。」


とても、まぶしくて、目を細めてしまいます。
次の瞬間、広がった世界は真っ紅でした。


「…ジェイド…やはり貴方は…」


ジェイドの足元に、ピオニーがありました。
「いた」ではなく「あった」と言ったのは、それがもう生きてはいなかったから。
そして、人の形をしていません。


「彼が悪いんですよ。貴方を奪おうとするから」
「……。」


狂っていますよ。ジェイド。
貴方は狂ってます。


「サフィール。」
「何ですか?」
「私を、見て下さい」


ジェイドの方を向くと、彼は、血まみれ。


「ジェイド」
「はい?」
「愛しています。」
「私もです。」


あぁ、すごく幸せです。
ジェイドがキスしてくれました。
熱くて、深くて、激しいキス。
すごく嬉しい。
行為に及ぶ前のような、そんな熱さ。


「…っはぁ……うっ!?」


息を整える暇もなく、胸に鋭い痛みを感じて、自分の胸を見ると
深々と刺さった、ジェイドの槍。


「…ジェ…イド…」


苦しい。痛い。
助けてください。
ごめんなさい。


「…サフィール」


なんで、貴方が、そんな哀しい顔をしてるんですか?


「…サフィール…」


そんな切なそうに名前を呼ばないで下さい


「ジェイ…ド…愛して……ます…」


キスしてください。
好きです。
愛してます。


「サフィール……」


何を言ってるんですか?
もう聞こえない。


「………」


真っ暗です。
何も見えません。


―――ジェイド………

















「…サフィール……」
死んでしまったサフィールを抱き締める。
「愛してますよ。サフィール。」




涙が一雫、サフィールの頬に落ちた。









…END?









あとがきーーーーー。


 痛いなあ、なジェイサフィ。
 アビス大好きデス。
 サフィール萌。
 もっと甘いジェイサフィも好きなんですケドね。


 どなたは文才を分けて下さい。
 とっぱつだったので、いつにもましてぐっちゃぐちゃな。
 あぁぁ、な文章ー。

 
 お目汚し失礼いたしましたぁーーー。


 


                                                                                          (c)POT di nerezza A.Y I.A H.K  
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