雨



 ぐっしょりと頬をぬらすのは

 己の血か

 こやつの血か

 それとも雨か

 涙か

 それすらもわからぬ

 もしかすると、全てなのかも知れぬ。

 何か、気分も悪いので、着物の袖で、頬を拭った。




 今は戦国の乱世。

 相手は敵。

 我は一国の将。



 殺し、殺されは当たり前の世。

 こちらも幾千の駒を失った。
 将を召し取るくらいはせねば、差し引き零にはなるまい。



 思いの外、簡単にやつの首は飛んだ。



 我の勝ちが決まった



 その瞬間、ぽたり、ぽたり雨のしずくが落ち、すぐにザァと音をたてて本降りになった


 気にせずにぼぅ、と首のなくなったやつの死体を眺めた。

 暖かい感触が頬を伝う。



 ―――泣いて、おるのか?

 ―――この我が。


 まさか。
 そんなわけがない。


 これは、雨。
 涙などではない。



 ないてなど、おらぬ。



 たしかに、やつを愛していたのは事実。

 しかし、やつが敵であったのもまた事実。

 敵はいずれ討たねばなるまい。




 それが、すこし早かっただけ。




 そぅ、思えばつらくもなくなる。




 敵は討った。
 我は勝った。



 この喜びに免じて、もう少し、雨に打たれたてもよかろう。





 使えぬ駒供が呼びにくるまでは、もう少しだけ、貴様といてやろう。













 fin










 あぁ、リハビリ第二弾!



 ぐだぐだ上等。




 お相手は誰だかご想像におまかせ!


 元就で書くの初めてだから、口調さぱーりだぜ!(帰れ。



 でも、だってまだリハビリだし。






 


                                                                                          (c)POT di nerezza A.Y I.A H.K  
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